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温泉浴場のタイルによく現れる分厚いカルシウムスケールを落とすコツ

茂木 和哉

こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。

温泉浴場業の皆さん、浴場のタイルについた分厚いカルシウムスケールにお困りではないですか?

毎日浴場を掃除されていて水垢掃除に慣れている皆さんでも、分厚いカルシウムスケールをキレイに落とすとなると、相当時間と苦労が必要となるのではないでしょうか。

ということで今回は、温泉浴場のタイルによく現れる分厚いカルシウムスケールを落とすコツについてお話しようと思います!

洗剤選びが重要

分厚いカルシウムスケールをラクに落とすために何より重要なのがカルシウムスケールと相性の良い洗剤を選ぶことです。

具体的にどんな洗剤を選べばいいのか?

私なら3つの条件をもとにカルシウムスケールに相性の良い洗剤を探します。

条件1「塩酸配合」

塩酸はとてもカルシウムの系スケールに対し洗浄効果の高い洗浄成分です。

さらにカルシウム系だけでなく鉄系のスケールにも効果抜群です。

なので条件の1つ目として、塩酸配合の洗剤を選びます。

条件2「複合酸」

カルシウムスケールに対し「塩酸」だけが働きかける洗剤より、塩酸以外にも複数の酸性洗浄成分が含まれている方が、洗浄力は高くなります。

例えばカルシウムスケールに効果のある「硝酸」や「硫酸」、「メシル酸」、「スルファミン酸」なども塩酸以外に入っている洗剤なのかを確認します。

もちろん1種類より2種類入っていた方が効きがいいので、複数入っているものを選ぶようにします。

条件3「非劇物」

「塩酸」は危険な化学物質です。

配合割合が多くなればなるほど危険度が高くなり、10%を超える洗剤は「劇物扱い」となります。

「硝酸」も「硫酸」も「スルファミン酸」も同じで10%以上は劇物扱いとなります。

逆に配合割合が少ななればなるほど洗浄力が弱まります。

洗浄力の点だけで洗剤を選ぶとしたら、できるだけ配合割合の高い洗剤を選んだ方がいいかもしれませんが「安全性」もとても大事です。

毎日使うものならなおさらです。

なので私なら、劇物扱いになるラインを超えていない条件で、できるだけ配合量の多い「非劇物」の洗剤を選ぶようにします。

私が作ったカルシウムスケール専用洗剤が「黄鬼」

私が作ったスケール洗剤に、先ほどお伝えした3つの条件が揃った洗剤があります。

それが「黄鬼」です。

黄鬼は、「塩酸」をベースに「硝酸」と「メシル酸」の3つの酸性洗浄成分が含まれている「非劇物」の洗剤です。

もし一度試して見たいということでしたら、お試しサイズの200ml入りも用意しておりますし、30日間の返金保証もつけおりますので、よかったらお試しください!

分厚いカルシウムスケールの落とすコツ

カルシウムスケールに相性の良い洗剤を用意できたら、あとは実際に洗っていくだけなのですが、いくら相性の良い洗剤を使ったとしても、分厚いカルシウムスケールをラクに落とせるかというと、そう簡単にはいきません。

タイルが透けて見えるくらいの薄いスケールだったら、ゴシゴシ擦らなくても洗剤の働きだけでキレイに落とすことができるでしょうどね。

でも、タイルが全く見えないぐらいに成長し厚くなったカルシウムスケールは、こすり洗いを加えて洗っていかなければ落とすことできません。

なぜかというと、ただ洗剤をつけて放置するのでは、スケールと洗剤の境目に中和された液の層ができてしまうんです。

その層が邪魔になって、分解が途中で止まってしまいスケールが落ちなくなるんです。

なのでその邪魔な中和された層を定期的によせてあげないといけません。

そのためにこすり洗いが必要なんですよね。

スケール洗浄をされたこのある皆さんだったら経験があるかと思いますが、洗剤をつけた直後は、泡がシュワシュワ出ていい感じに反応していたのに、少し経ったらシュワシュワがパッタリ止まっていたなんてことないですか?

それがそうなんです。

物理的にこすって落とすというよりも、スケールに洗剤を反応させやすくするためにこするという感じですね。

ということで、分厚いカルシウムスケールを落とすならこすり洗いを加えて落とすのが基本となります。

分厚いカルシウムスケールを落とす手順

しかし、いくらこすり洗いを加えて洗ったとしても、分厚くついたカルシウムスケール全体を上(表面)から落としていくのでは、かなり時間と労力が必要ですし、洗剤だってたくさん使ってしまうのでもったいないです。

そこでここからは詳しく洗い方の手順をご紹介します。

まずは用意するもですが、相性バッチリの洗剤以外に、硬めのブラシと金属ベラやマイナスドライバ―を用意します。

金ブラシがあってもいいかもしれませんね。

1.タイルのスケール全体を見渡し最も薄いところを探します。

2.その薄いところに洗剤をつけて、ブラシでこすりながらタイルが見えるまで洗っていきます。

ブラシだけでなく、タイルに傷をつけないように注意しながら金属ベラやマイナスドライバーで削りながら洗うと効果的です。

スケールの状態によっては、洗剤を使用せず金ベラやマイナスドライバーで削っただけ方が簡単な場合があるので、スケールの状況を見て落とし方を選んでください。

3.タイルが見えたらタイルとスケールが接着している面に洗剤を流し込み金属ベラやマイナスドライバ―を使って剥離させていきます。

4.一通り分厚いカルシウムスケールを剥離させることができたら、仕上げにタイルを洗剤で洗います。。

5.あとは水でしっかりすすいで終わりです。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回は温泉水によく現れるカルシウムスケールに限定した内容でしたが、温泉スケールにカルシウム系以外にも様々なスケールがつきます。

もしシリカスケールにお困りのようでしたら、先ほどご紹介させていたいた「黄鬼」より「青鬼」がオススメです。

またカルシウム系とシリカ系が混ざったスケールだったり、複数の種類が混ざったスケールなら「赤鬼」がオススメです。

でもスケールの種類が分からない方もいるかと思います。

そんな方のために「黄鬼」と「青鬼」、「赤鬼」をセットした、「洗い鬼三兄弟お試しセット」をご用意いたしました。

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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