のぞみの記事

【必読!】ライオン(Lion)の「トップクリアリキッド」を成分内容から解説してみた!【掃除術】

suura
のぞみ

こんにちは!のぞみです。

先日「P&G」の展開する「アリエール(Ariel)」の洗濯用洗剤2種類について、その成分比較を行う、という内容の記事を出しました

今回は「P&G」と同じく、有名な洗濯用洗剤メーカーである「ライオン(Lion)」—この企業が出している「トップクリアリキッド」という洗濯用洗剤について、成分内容を分析・解説していこうと思います!

因みに参考にするのは…
こちらの茂木和哉(@motegikazuya)のYouTube動画です↓

成分分析

では早速「トップクリアリキッド」に含まれている成分を紹介し、その分析を行いましょう♪

洗剤容器の裏面には…

まず洗剤の容器の裏面に書かれている成分表記欄に注目しましょう!
そこには…、
界面活性剤
安定化剤
酵素
という3つの成分表示がありました

また界面活性剤については21%配合されているらしく…、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(以後「LAS」と表記)
が含まているようです(この順番に表記されていました)

酵素について

成分表記欄にある「酵素」ですが、酵素にもいくつか種類があります
有名なものでいうと、タンパク質分解酵素、繊維分解酵素、デンプン分解酵素、油脂分解酵素などがありますが、茂木さんの予想ではこれら4種の酵素全てが配合されている可能性が高いらしいです

茂木さん自身、多種多様な洗剤を販売していますが、大企業でない場合、酵素はあまり多く配合できないらしく、とても羨ましがっていました
というのも酵素は放っておくと不活化してしまうため、長期保存がききにくい成分であるようです
つまり酵素を多く購入してしまうと、洗剤が売れることがそれなりに保障されていない場合、赤字になりかねないらしいのです
なおこの不活化に関しては後程触れるので覚えておいてくださいm(__)m

また先程紹介したような洗剤の裏面の成分表示については、家庭用品品質表示法、という法律で、表記のルールが決まっています
このルールの落とし穴として、「配合量が1%未満の場合、表記しなくてもいい成分がある」というものがあるのですが、酵素、そして蛍光増白剤に関しては、1%未満でも必ず表示する必要があります
よって「トップクリアリキッド」には蛍光増白剤が含まれていないことが分かりますね

LASについて

LAS」こと直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、アニオン界面活性剤というものの一種で、洗浄力は高いものの、刺激が強いため、洗剤残りには注意したい成分の1つでもあります

ライオンは、LASを業務用に販売しているほどに、この界面活性剤の配合を得意としており、有名なところでいうと台所用洗剤の「ママレモン」にも配合されていることで知られます

(画像引用:「ママレモン|キッチンのお手入れ | ライオン株式会社」https://www.lion.co.jp/ja/products/256,2021年8月16日)

ただし「トップクリアリキッド」に含まれている界面活性剤の表記順では、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの次にこのLASが記載されています
つまりポリオキシエチレンアルキルエーテルの方が、LASよりも多く配合されていることが明らかです!
ポリオキシエチレンアルキルエーテルはノニオン界面活性剤の一種で、洗浄力は比較的低いものの、肌に優しいことで知られます

よって界面活性剤全体の配合量も21%とそこまで高くないため…、
洗浄力は高くもなく低くもなく
肌への影響も多くもなく少なくもない
といった具合でしょうか

クエン酸・pH調整剤について

「トップクリアリキッド」に関してはライオンの公式サイトで、より詳しい配合成分データを見ることができました!
ではそのデータ表の一部をご紹介します!

(画像引用:「トップ クリアリキッド|お洗濯 | ライオン株式会社」https://www.lion.co.jp/ja/products/294,2021年8月16日)

ここで気になるのは、安定化剤として入っている「クエン酸」、そしてpH調整剤として入っている「水酸化ナトリウム」と「アルカノールアミン」です

「トップクリアリキッド」自体は弱アルカリ性であり、クエン酸は弱酸性
つまりクエン酸により液性が酸性に寄らないように、pH調整剤として水酸化ナトリウムやアルカノールアミンを入れていると考えられます

正直掃除のプロである茂木さんも、pH調整剤として2つの成分を追加配合してまでクエン酸を入れたい理由は分からないとのことでした
しかしかなり気になりますね…

追記:表記の面白さ

掃除のプロであり、洗剤オタクでもある茂木さんは、「トップクリアリキッド」の液性に関する追加表記に関して興味をひかれたとのことです

その表記とは…、
弱アルカリ性(時の経過により中性になる場合がありますが品質には問題ありません)
というものです

注目してほしいのは「時の経過」という文言と、この表記が周りの文字に比べやや小さめのフォントで書かれているという点です!
茂木さん曰く、洗剤の製造側はできるだけ洗剤の成分や効能などを、消費者に対して詳細に伝えたいらしく、それがこの表記に出ているのだとか
つまり、「時間の経過」というよくある表現だと「時の経過」という表現に比べ1文字分多くなってしまい、他の説明文を圧迫してしまうのを防いだのでしょう
また文字を小さくすることで文字量を増やせるということも、説明を多くしたい、という感情が伝わると茂木さんはおっしゃっていました

成分とは直接関係ないですが、製造側が丹精込めて作っているということが伝わりますね

まとめ

いかがでしたか?
今回はライオンの洗濯用洗剤「トップクリアリキッド」について、その成分表記を元に解説してきました!

成分はもちろん、表記から垣間見える製造者のこだわりについてもしっかり確認できましたね♪

ではご精読ありがとうございました!
またお会いしましょう♪

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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