のぞみの記事

【徹底解説!】塩素系漂白剤で作る消毒液 商品ごとに差異はあるのか?【消毒・殺菌】

suura
のぞみ

こんにちは!のぞみです。

新型コロナウイルス感染拡大によって関心が高まっている塩素消毒
先日私の友人から、市販の塩素系漂白剤を使った消毒液の作り方の目安が厚生労働省のサイトで紹介されていたという旨の話を聞きました。
そして友人曰くそのサイトには…
水1Lに対して「カネヨブリーチ」や「ミツエイブリーチ」で消毒液を作る場合、必要量は10mLだが、同量の水に対して「ハイター」で消毒液を作る場合、25mLもの量が必要
と記載があったそうです

ということで今回は茂木さんの動画を参考に、ハイターやブリーチの塩素濃度について、そして効率的な消毒液の作り方について紹介していこうと思います!

因みに参考にするのは…
こちらの茂木和哉(@motegikazuya)のYouTube動画です↓

「ハイター」と「ブリーチ」の塩素濃度比較

仮に、友人の話を鵜呑みにした場合…、
「カネヨブリーチ」や「ミツエイブリーチ」に比べ「ハイター」は10/25、つまり0.4倍の塩素濃度である
ということになってしまいます

しかしハイターは液状タイプの塩素系漂白剤の中でも漂白効果が高く、多くの売り上げを誇っている商品であります
本当にブリーチに比べて0.4倍の濃度なのでしょうか?

厚生労働省のページ

ということで、まずは友人の言っていた厚生労働省のサイトにアクセスして、本当にそのような記載があるのか確かめてみました
すると…

(画像引用:「感染防止対策チラシ0618」https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000645359.pdf,pdfファイル,2021年5月15日確認)

この通り確かに数値上はブリーチに比べてハイターで消毒液を作る場合、2.5倍の量が必要であるとのことです
しかし※マークの後に書いてある、次亜塩素酸ナトリウムの分解に関する文言も気になります
なので色々と調べてみたのですが、この表記自体は間違ってはいないものの、数値通りに「ハイターはブリーチなどに比べ塩素濃度が薄い」と判断するには早計だと思える話がいくつか散見されたので、それらを紹介していきます

「0.05%“以上”の次亜塩素酸ナトリウム液」という表記

実は先程示した引用画像ですが、あれは一部の抜粋で、元サイトの少し上にはこのような表記がありました

(画像引用:「感染防止対策チラシ0618」https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000645359.pdf,pdfファイル,2021年5月15日確認)

ここで注目すべきは「0.05%以上の次亜塩素酸ナトリウム液の作り方」と書かれている中の「以上」という文言です
極端な話、0.05%でも1%でも0.05%以上であることに変わりはないため、
水1Lにハイター25mLを混ぜた場合の消毒液と、水1Lにブリーチ10mLを混ぜた場合の消毒液の塩素濃度が同じである…
とは言っていないのです!

では実際何を目安に消毒液を作ればいいのでしょうか?

花王のサイト内によると…

ということで今度はハイターを販売している花王のページへアクセスし、次亜塩素酸ナトリウム0.05%希釈液の作り方の目安について調べてみました
すると…

(画像引用:「花王 | 製品Q&A | 花王の塩素系漂白剤で、次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液は作れるの?」https://www.kao.com/jp/qa/detail/18916.html,2021年5月15日確認)

この通り購入時期ごとにハイターを加える量の目安について記載がありました!
まずこの表の中で注目すべきは、購入から3か月以内のハイターで0.05%の消毒液を作る場合の希釈の目安です
「水1リットルにキャップ約0.4倍(10mL)」とあり、これは厚生労働省のページに記載のあった、ブリーチの希釈割合と一緒です
実際厚生労働省のページにも…
購入から3か月以内の場合は、水1Lに本商品(ハイター)10mLが目安
という記載があったことですし、この希釈割合に間違いはないでしょう

次に注目すべきは0.02%以上の消毒液の作り方の列にある、生産時6%の場合と購入から3か月以内の割合の違いです
「生産時は水3Lに対し10mL」、「購入から3か月以内は水3Lに対し12mL」とそれぞれ記載があることから…、
生産時は塩素濃度が6%あるハイターでも、3か月経てば単純計算で約5%(6%×10mL/12mL)にまで薄まる
ということがわかります
そして購入から1年だと約3.3%、約2%にまで薄まってしまうのです!

つまり、確かに2%にまで薄まったハイターを使って消毒液を作る場合は、厚生労働省のデータ通り、ブリーチの2.5倍の量が必要です
しかし仮に5%のハイターを使っても、0.05%“以上”の希釈液は作れるため、記載自体に偽りはないのです

なお液状の塩素系漂白剤に使われている次亜塩素酸ナトリウムは、中の塩素成分が熱や光によって分解されやすいです
なので高温でない環境や直射日光に当たらない場所で、ハイターを保存するよう商品には注意書きがあります
上記の表にある目安の量も、そのような高温や日光にさらすことなく保存した場合の数値ですので、その点に関してはご注意ください!

備考:カネヨによると…

ハイターの販売元である花王のサイトと照らし合わせた結果、厚生労働省のデータに偽りがないことはわかりました
ではブリーチに関してどうなのでしょうか?
この件に関しては参考動画内で茂木さんが語ってくれています♪
私と同じように疑問をもった茂木さんは、カネヨブリーチの販売元カネヨに電話をして、カネヨブリーチの塩素濃度について直接聞いてみたらしいのです
そこで得られた回答は…、
カネヨブリーチの塩素濃度は5%くらいだと思って計算してください
というものだったそうです

つまりハイターとあまり濃度の差はないということですね

良効率で安全な消毒液の作り方

ハイターやブリーチで消毒液を作る場合、あの購入時期に応じた目安の値を参考にすればいいですが、先述した通り、ハイターに使われている次亜塩素酸ナトリウムは塩素成分が飛びやすいのが難点です…
またボトルタイプの塩素系漂白剤は総じてアルカリ性であるため、人体に対する危険性もあります

もちろん安価であることや、手に入りやすいことなどのメリットはあるものの、できるだけ効率よく、そして安全に消毒液を作りたいという場合には、「黒木真白」をおすすめします!

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まず効率という観点からいうと、この黒木真白は60%の塩素濃度を誇るため、単純にハイターなどで同量・同濃度の消毒液を作る場合に比べ、必要量が1/10以下で済むのです
また黒木真白に使われている塩素剤は、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムであり、これは次亜塩素酸ナトリウムと違い常温で固体、しかも非常に塩素が分解されづらい物質となっています(水に溶かすと少しずつ飛んでいきます)
では安全面はどうなのかというと、この黒木真白はなんと中性の漂白剤であるため、アルカリ性のハイターなどに比べ素材を傷める心配が少ないのも特徴です♪
これに加え、固形であるために、水と混ぜる前は液跳ねしないというのも安全性が高いといえる1つの要素でしょう

ご興味もたれた方は上記のリンクから商品をチェックしてみてくださいね♪

まとめ

いかがでしたか?
今回は塩素系漂白剤で消毒液を作る場合、商品ごとの差異がどれほどあるのか、ということについて紹介してきました!

「以上」という言葉に少々翻弄されましたが、特にハイターとブリーチで塩素濃度に差異はないということがよくわかったので、これからは各サイトの目安をもとにして消毒液を作ることができますね!
また黒木真白の方もおすすめなので、是非一度お調べになってください♪

ではご精読ありがとうございました!
またお会いしましょう♪

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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