プロ向けシリカスケール洗浄剤「金鬼」が御影石を変色させるのは何分から?実際に検証!
こんにちは!のぞみです。
今回の内容はプロの清掃業者さん向け!
シリカスケールを落とす洗浄剤「金鬼」は、御影石にどれくらいつけておくと変色するのかを検証していきます。
ちなみに今回参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です!
浴場施設の御影石にはシリカスケールがつきやすい
浴場施設などによく使われる御影石は、ケイ素由来の石材です。
なのでケイ素由来のシリカスケール水垢がつきやすいんですよね。
業務用洗浄剤の「金鬼」は、シリカスケールを落とすために作られた洗浄剤です。
洗浄力は高いのですが、シリカスケールの特性上、うまく使わないと水垢と一緒に石肌まで溶かし、変色させてしまうことがあります。
そこで今回は、「金鬼」の何倍希釈液を、どれくらいの時間つけておいたら変色してしまうのか、御影石を使って検証していきましょう!
シリカスケールが落としにくい理由
まずシリカスケールとはどんな汚れなのか、知っておきましょう。
シリカスケールは、一般的なカルシウム水垢と比べてかなり硬く・落としにくい水垢です。
一般的なカルシウム水垢は酸性洗浄剤に反応しますが、シリカスケールは反応する成分が少ないのも特徴ですね。
しかもガラス質のものとシリカスケールが長くくっ付いていると、同じガラス質になってしまいます。
汚れが素材の一部となってしまうので……洗浄剤を使って落とすのはかなり難しいんですよね。
シリカスケールの落とし方
削って落とす
そんなシリカスケールを落とす方法はいくつかあります。
1つ目は、シリカスケールよりも硬いものでこすって落とす方法です。
具体的にはダイヤモンドパッドやポリッシャーを、機械を使って削る方法があります。
ただしシリカスケールがガラスと一体化していることがあるので、ガラスに傷をつけないように気を付ける必要がありますね。
フッ酸で落とす
シリカスケールを落とす方法、2つ目はフッ酸で落とす方法です。
シリカスケールはカルシウム系水垢のように酸性洗浄剤には反応しませんが、フッ酸なら反応します。
ただしフッ酸は非常に危険度が高く、少しでも洗剤に含まれていると劇物扱いになってしまいます。
劇物になると、売るのも買うのも大変なんですよね。
なのでフッ酸入りの洗剤を持っている、なんてことはなかなかないと思います。
フッ化系の酸性洗浄成分で落とす
シリカスケールを落とす方法、3つ目はフッ化系の酸性洗浄成分で落とす方法です。
フッ酸よりも洗浄力は落ちてしまいますが、フッ化系の酸性洗浄成分でもシリカスケールを落とすことができます。
今回の検証で使っていく「金鬼」は、このフッ化系酸性洗浄成分が高濃度で配合されています。
具体的に「金鬼」に配合されているのは、酸性フッ化アンモニウム、酸性フッ化カリウムの2つです。
ちなみに……酸性フッ化カリウムが使われているのはかなり珍しく、わたしが調べた限りではほかのシリカスケール落とし洗浄剤では使われていませんでした!
「金鬼」を何分つけると御影石は白くフッ化焼けする?
シリカスケールはガラス質と一体化してしまっている水垢です。
なので洗剤の使い方が悪いと、ガラスまで一緒に溶かしてしまいます。
できるだけ素材を傷めないよう、「金鬼」は原液ではなく水で薄めて使いましょう。
今回の検証で使う御影石は、研磨をしたあとガラスで塗装をしてツルツルにしてあります。
さらに黒い御影石ですから、フッ化焼けしてしまったら白くなってすぐ目立ってしまうはずです。
この御影石をマスキングテープでエリア分けして、濃度や接触時間によってどれくらい素材の傷みがかわるのか、見ていきましょう。
20倍希釈液を1分
用意したのは、「金鬼」の20倍希釈液です。
マスキングテープで3つに区切ったところの一番右から試していきます。
まずは「金鬼」の20倍希釈液を1分つけてみましょう。
1分たったらすぐに洗剤をふき取り、ウェットティッシュでふき取り、さらに乾拭きもします。
……どうでしょうか?こうやって見ると、特に変色はしていないように見えます。
仕切りのマスキングテープを剥がしてみましょう。こう見ると、くっきりラインが出てきましたね。
どうやら「金鬼」の20倍希釈液でも、1分つけておくと変色してしまうようです。
実は「金鬼」の希釈液は10倍のものと5倍のものも用意していたのですが……20倍でここまで変色してしまうとなると、10倍5倍希釈液は確実に変色してしまいますね。
しっかり乾拭きをすると、こんな感じです。変色した場所がよりわかりやすくなりました。
20倍希釈液を20秒
「金鬼」20倍希釈液を1分つけておくと、御影石は変色してしまうことが分かりました。次はもっと短く、20秒で検証していこうと思います。
タイマーをセットし、仕切りの真ん中に「金鬼」20倍希釈液を塗りつけていきます。
タイマーがなったらすぐにウェットティッシュで洗剤をふき取り、から拭きします。
すると……どうでしょうか?カメラ越しだとわかりにくいかもしれませんが、先に洗浄液を縫った左下のあたりが白っぽく変色しています。
洗浄液は左下から右上に向かって塗っていったので、ながく洗浄液がついていたところは変色してしまったようです。
今回の検証で、「金鬼」20倍希釈液で変色してしまうラインは、20秒前後にある、ということがわかりました!
「金鬼」を原液のまま1分つけておくとどれくらい変色する?
「金鬼」20倍希釈液で変色してしまう時間がわかったので、最後に変色がひどいとどうなってしまうのか見ていきましょう。
仕切りの一番左に「金鬼」の原液を塗っていき、そのまま1分ほど放置しておきましょう!
1分経過したので、ウェットティッシュで洗浄液を落としてから拭きしまうs。
マスキングテープもはがすと……どうでしょうか?白く変色してしまった場所がくっきりわかります。
このようにわかりやすく変色してしまうので、「金鬼」を使うときは水で薄めて、できるだけ短時間で使うようにしましょう。
フッ化焼けのリスクを取ってでもシリカスケールを落とす?
今回検証につかった御影石は黒いもので、変色がわかりやすい色です。
さらにツルツルに磨き上げているものですから、少しでも変色するとすぐにわかりますね。
ですが実際の浴場では、すでにツヤは無くなっていたり、強めの洗浄剤で多少傷んでいることもあるかと思います。
また、目立つシリカスケールが付いていて、少しくらいフッ化焼けしてもいいから落としたい!なんてケースもあると思います。
多少フッ化焼けしてでもシリカスケールを落とすかどうかは、全体のツヤや傷み具合、優先度によって変わってくるかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の内容はプロの清掃業者さん向け!
シリカスケールを落とす洗浄剤「金鬼」は、御影石にどれくらいつけておくと変色するのかを検証してみました。
プロの清掃業者さん向けのマニアックな内容ではありましたが、「金鬼」の購入を検討されている方にとってかなり有益な情報になったのではないかな?と思います!
YouTubeチャンネル「のぞみのお掃除講座」では、お掃除にまつわるいろんな情報をお届けしています。
ぜひこちらの動画もみてもらえると嬉しいです!
さらに自分にあったお掃除法を見つけたいという方は、「汚れ落とし研究家 茂木和哉のラクラク掃除術」を読んでみてくださいね。
茂木さんがお掃除ノウハウを、わかりやすくまとめてくれていますよ~!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪