【茂木和哉のお掃除お悩み相談室】便座裏・便器フチ裏の茶色汚れの落とし方【尿石・色うつり】
こんにちは、のぞみです。
今回はYouTubeのコメント欄に届いているご質問に、茂木さんと一緒にお答えしていきますね!
取り上げるのは、しばらくお掃除できないでいて汚れがひどくなってしまったトイレのお掃除法についてです。
ちなみに今回参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です!
トイレの茶色い汚れはどう落とす?
それでは早速、答えていきましょう!茂木さん、よろしくお願いします♪
はい、よろしくお願いします。
では質問を読んでいきますね。「具合が悪くてトイレ掃除ができなかった期間が長かったので、茶色の汚れが落ちなくなってしまいました。何か良い方法はないですか?」というご質問です。茂木さん、こちらはいかがでしょうか?
トイレについた茶色の汚れですね。
トイレといってもどこについた茶色の汚れなのでしょうか?
「黄ばみ汚れ」という言い方ではなく「茶色の汚れ」ということですから、もしかしたらトイレ本体に付いた汚れなのかもしれません。
壁や床に茶色い汚れがつくこともあるのですが、今回は「便器本体についた茶色い汚れ」ということでお話を進めさせていただきますね。
まず便器本体についた茶色い汚れには、2種類考えられます。
1つは便器のふち裏につく汚れ、もう1つは便座の裏につく汚れです。
便座の裏の汚れは、茶色というよりも「黄ばみ汚れ」と言うことのほうが多いかもしれませんね。
便器のふち裏と便座の裏、どちらも汚れが付きやすい場所ですね。
便器のふち裏と便座の裏、それぞれのお掃除法をお話していきます。
便器のふち裏の黄ばみ・茶色い汚れの正体
まずは便器のふち裏。ここにつく茶色の汚れの原因は「尿石」です。
尿石とは、おしっこに含まれているカルシウム分が固まってつく汚れのことですね。
最近は男性でも座っておしっこをする人が多くなったので、便器のふち裏に汚れが付きやすくなっています。
ふち裏にオシッコがついて乾いてくると、カルシウムが固まって茶色の汚れになっていきます。
だんだん汚れが溜まって厚みが出てきて……放っておくと鍾乳洞のようにだんだん厚くなっていきます。
カルシウムだけで茶色くなることはそうそうありません。
でもおしっこって黄ばんでいますよね。拭かずにそのままにしていると、黄ばみが濃くなり目立つようになっていくんです。
なるほど……ほったらかしにしていると、どんどん黄ばみが強くなってくるんですね。
尿石はカルシウムの汚れです。
同じようなカルシウム汚れには、水垢がありますね。
ただカルシウム水垢の場合は、おしっこのような黄ばむ成分が入っていません。
なので時間がたっても黄色くなったりはせず、白いままですね。
たしかに!黄色い水垢は見たことがありません。
尿石の落としにおすすめの洗浄剤は?
水垢と尿石は似ているとのことでしたが、落とし方も似ているのでしょうか?
そうですね。一番有効なのは酸性洗浄剤を使うこと。
特に酸性度が強ければ強いほど、水垢も尿石もよく落ちます。
まずおすすめなのがこちら「サンポール」です。
「サンポール」は近所のお店でよく見かけます!
そうですね、しかも結構安く手に入ります。
しかも安いわりに酸性度が非常に強いんですよ。
主成分は塩酸で、なんと9.5%も入っています。
塩酸は10%をこえてしまうと、劇物扱いになってしまいます。家庭用として販売できるギリギリの濃さですね。
酸性度がかなり高いので、分厚くなってしまった茶色い尿石を落とすのにはおすすめです。
尿石落とし用の洗浄剤には「トイレのルック」もありますね。こっちはどうでしょうか?
「トイレのルック」は酸性度はそれほど高くありません。
分厚くなって茶色くなるくらい色が濃くなってしまっているのなら、酸性度の高い「サンポール」をおすすめします。
酸性洗浄剤を上手につかうコツ
分厚く茶色くなった尿石には「サンポール」がおすすめとのことですが、具体的にどんな風に使ったらいいのでしょう?
汚れがひどいのであれば、古歯ブラシを使いましょう。
お掃除用のマグカップを用意して、「サンポール」を出します。
そして古歯ブラシで洗浄液を取り、汚れにこすりつけて塗っていきましょう。
その後は洗浄液が垂れていかないように、トイレットペーパーで湿布をします。
上からペタペタと貼って、その上からさらに「サンポール」をつけて貼り付けます。
このときトイレットペーパーは便器にぴったりつけましょうね。
もし空気が入ってスキマがあると、洗浄液が汚れについてくれません。
「サンポール」をトイレットペーパーでぴったり付いたら、そのまま20分ほど放置します。
20分後にトイレットペーパーをすこしずらして汚れの落ち具合を確認して、ある程度キレイになっていたらつぎはこすり洗いです。古歯ブラシでごしごしとこすりましょう!
このこすり洗いでキレイになったら、洗浄液を洗い流して終了。
こすり洗いでキレイにならなかったら、もう一回「サンポール」をつけてトイレットペーパーで抑えて20分放置して……を繰り返します。
なかなか先は長いです……。
2回目のつけ置きは連続していなくてもいいかもしれませんね。
1回のつけ置きで、だいぶ汚れは薄くなっているはずです。
とにかく茶色くなるくらいガンコな尿石であれば「サンポール」をペーパー湿布して、こすり洗いを繰り返しましょう。
そこまでガンコではない尿石であれば、ただペーパー湿布をするだけで落ちることがあります。
でも厚みがありガンコな尿石であれば、やっぱりこすり洗いは必要ですね。
ガンコな尿石は、ペーパー湿布をするだけでは落ちないというのはどうしてですか?
厚くなった尿石の上に、酸性洗浄剤が乗っていますね。
でも反応するのは、境目のところだけなんです。
酸と汚れが反応すると、中和されてできる廃液がでてきます。
すると今度は廃液が邪魔になって、下のほうにある汚れに「サンポール」が届かなくなってしまいます。
だから中和されてできた廃液をどかすために、ブラシでのこすり洗いが必要なんです。
なるほど……厚い尿石の下のほうにも洗浄液が届くようにするためですね!
それと厚い尿石に小傷をつける目的もあります。
ブラシで尿石に小さい傷がついてくれれば、そのスキマに「サンポール」が入ってくれますね。
そうすればもっと下のほうまで洗浄液が届くようになります。
古歯ブラシは加工して使いやすく
なかなか手間のかかりそうなお掃除ですが、少しでもラクになる裏技はありませんか?
そうですね、「サンポール」を塗るときや、こすり洗いに使う古歯ブラシを加工してみるといいですね。
まず、古歯ブラシの首をL字に曲げてみましょう。
マグカップに熱湯を入れて、古歯ブラシの頭のほうを入れておきます。
そしてそのまま古歯ブラシをグー!っと力をいれると、首のところが曲がりL字になります。
首が曲がったら、毛も短くカットしてみましょう。
短く切ると、毛に硬さが出てきますね。そうすればこすったときの力が伝わりやすく、洗浄力が高まります。
なるほど!そのまま使うよりもよさそうです♪
もっと楽をするならジェルの洗浄剤を
古歯ブラシを加工すればだいぶ尿石落としはラクになりそうです。でも……もっと手軽にガンコな尿石を落とす方法ってありませんか?
そうですね、このお掃除法で一番面倒なのはトイレットペーパーで湿布をする工程かと思います。
洗浄剤をつけてトイレットペーパーを貼ってその上からも洗浄剤を塗って……しばらく放置したらペーパーをずらして汚れの状態をチェックして、落ちていなければまた貼りなおして……と何度も繰り返します。
この工程が面倒なときは「サンポール」ではなく「茂木和哉尿石落としジェル」を使ってみましょう。
自分の商品を紹介してしまって恐縮ですが……おすすめしたい理由があるんです。
「茂木和哉尿石落としジェル」は、尿石に直接ジェルを塗っていきます。
しっかりとしたジェルなので、トイレットペーパーで抑えなくても汚れにべったりと貼りついてくれるんです。
汚れが落ちているかどうかをチェックするときも、トイレットペーパーがないのでのぞき込むだけで大丈夫です。
一回塗ったらあとは汚れが落ちるまで触らなくていいんですね!
そうです。でもデメリットとしては価格が高いこと。
やっぱり「サンポール」の安さには敵いません。
値段の安さを取るか、掃除のラクさを取るか……そこは好きなほうで選んでもらえればなと思います。
便座裏の茶色い汚れの正体
トイレについた茶色の汚れ、2つ目に考えられるのは便座の裏に付く汚れです。
便座はたいてい、樹脂(プラスチック)でできていますね。
一部が樹脂(プラスチック)、そして一部分ゴムのところがあるかと思います。
汚れはゴムについたほうがガンコになりますかね。
便座の裏につく茶色い汚れ、場合によっては黄色くみえるかもしれません。
これも尿石とおなじように、おしっこが原因のよごれです。
なので落とし方は先ほどお話した尿石とほとんど同じですが、便座のフチ裏となるとちょっと変わってくるところもあります。
さきほどお話した便器のふち裏の汚れは、尿石と一緒におしっこの黄ばみ成分がついています。
ですので尿石を落とせば、一緒に黄ばみも落ちていきます。
一方で便座裏についた汚れは、おしっこの黄ばみだけがついている状態です。
たまに尿石も一緒に付いていることもありますが……それは割とレアなケースです。
同じように見える汚れも、意外と違うところがあるんですね。
色うつりを落とすのにおすすめの洗浄剤は?
便座裏にはおしっこの黄ばみだけがついているので、こんどは色うつりを落としてくれる洗浄剤を使わないといけません。
色うつりには、塩素系洗浄剤を使いましょう。
塩素系洗浄剤には、「ドメスト」や「トイレハイター」、「超強力トイレクリーナー」などがありますね。
トイレ用以外にも塩素系洗浄剤には「キッチンハイター」や「キッチンブリーチ」などもあります。
でも便座の裏に使うので、きっとフタをあげた状態でお掃除しますよね。
あんまりシャバシャバした塩素系の洗浄剤だと、すぐに流れ落ちてしまって効果がありません。
なので使うとしたら、やっぱりトイレ用のとろっとした洗浄剤を使ったほうがいいかな、と思います。
たしかに便座をあげた状態でお掃除をするとなると、サラサラの液体タイプの塩素系は使いにくそうです。
床に塩素系洗浄剤が垂れてしまうと大変ですしね。変色やいたみの原因になってしまいます。
垂れてしまう洗剤ももったいないです。
なので便座裏に使うなら、とろみがついているトイレ用の塩素系洗浄剤をおすすめします。
トイレ用塩素系洗浄剤を上手につかうコツ
いくらとろみがついていても、便座の裏ってお掃除しにくそうですよね。茂木さんならどんな風にお掃除しますか?
そうですね、ここでもお掃除用のマグカップを用意して、古歯ブラシで塗っていきますかね。
尿石を落とすならトイレットペーパーで湿布をしますが、とろみがついているトイレ用の塩素系洗浄剤なら20分くらいは留まってくれそうです。
マグカップにトイレ用の塩素系洗浄剤を出して、古歯ブラシで色がついているところに塗り、20分ほど放置……とやりますね。
20分たってもまだ汚れが落ちていなかったら、もうしばらく放置します。
長時間放置するとなると、洗浄液が乾いてくるかもしれません。
もし20分以上放置するとなったら、ここでペーパー湿布をしますかね。
夏場は特に洗剤が乾きやすいので、はやめにペーパー湿布をします。
放置するときはこまめに状態をチェック
便器のふち裏でも、便座裏でも、茶色い汚れが付いているときは洗浄剤を長めにつけておくことが必要ということでしたね。
洗浄剤を長時間つけておくと、素材が変色したり焼けてしまうリスクがあります。
はじめてお掃除をするときは、こまめにチェックをしましょう。
以前、便器のふち裏についていた黄ばみを落としたことがあります。
そのときはゴムパッキン用のカビキラーを使いましたね。
トイレ用洗浄剤ではないのですが、放置時間など参考になるかと思います。
ほかにも便座裏についている汚れや、便器のフチについている汚れを落とすときのようすも動画にしてあります。
不安であれば、掃除の手順などを動画でチェックしてからお掃除をしてみてもいいのかなと思います。
ぜひぜひ参考にしてください〜!
まとめ
茂木さん、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
今回はガンコになってしまったトイレの茶色い汚れをお掃除する方法について、茂木さんと一緒にお話していきました。
なかなか手を付けられないでいたトイレの汚れも、今回お話したことを1つずつ抑えて、ぜひキレイにしてみてください!
また、YouTubeチャンネル「のぞみのお掃除講座」では、お掃除にまつわるいろんな情報をお届けしています。
こちらの動画もみてもらえると嬉しいです!
さらに自分にあったお掃除法を見つけたいという方は、「汚れ落とし研究家 茂木和哉のラクラク掃除術」を読んでみてくださいね。
茂木さんがお掃除ノウハウを、わかりやすくまとめてくれていますよ~!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪