のぞみの記事

【環境問題】日本の下水処理から見る掃除排水の環境影響について【生活記事】

suura
のぞみ

こんにちは!のぞみです。

皆さんは下水処理について考えたことはありますか?


私はインターネット上で皆さんに掃除関する知識や方法を紹介する身であるため、下水処理についても強い関心を持っています
ということで今回は下水処理という分野に絞って、掃除が環境に与える影響を見ていきましょう!

因みに参考にするのは…
こちらの茂木和哉(@motegikazuya)のYouTube動画です↓

下水道普及率と汚水処理人口普及率

私は元々、日本における下水処理技術向上や、普及率を見るに、ほとんどの場合は洗剤を洗い流す際の気遣いは必要ないと思っていました
しかし最近になってよくよく調べてみると全く懸念点がない、とも言いきれないのが現状だと思い始めています

ではその下水処理の現状について示している下水道普及率汚水処理人口普及率について見ていきましょう!

2つのデータの違い

下水道普及率汚水処理人口普及率
一見するとかなり似ている名称である2つのデータですが、この間にはどのような違いがあるのでしょうか?

まず下水道普及率ですが、こちらはその名の通り下水道がどの程度普及しているかを示す数値です
しかしこの数値が低いこと、イコール汚い水を排水しているということではありません
排水された水が綺麗になるには下水処理以外にもプロセスがいくつか存在するからです

例えば農業集落排水というものがあります

これは農村地域を整備する農業集落排水事業の活動であり、都市計画区域が行っている公共下水道事業とは異なります
また合併処理浄化槽というものもあり、こちらは家庭や工場、事業所ごとに設置されています

このように下水道以外にも汚水を綺麗にする事業や方法というのは普及しているのです!
そしてこれら下水道や集落排水、浄化槽などの汚水処理全体を鑑みて出された普及率のことを、汚水処理人口普及率と呼称するのです

実際のデータ

ではこの下水道普及率汚水処理人口普及率について実際のデータを見ていきましょう♪

初めに下水道普及率ですが、公益社団法人日本下水道協会(JSWA)が出した令和2年度末におけるデータの中で、特に気になる値をピックアップして紹介します

まず47都道府県中最もその値が大きいのが、東京都の99.6%です!
そこから神奈川県の96.9%、大阪府の96.4%と続きます
逆に普及率が低い県でいうと徳島県の18.6%和歌山県の28.5%などが目立つでしょうか
また政令指定都市で言うのならば、横浜市と大阪市の100%(小数点以下2桁を四捨五入した結果)や東京23区や北九州市の99.9%など、全体的に高いです
ですが浜松市は81.3%とやや低めの値となっています

参考:「都道府県別の下水処理人口普及率 | 公益社団法人 日本下水道協会」2021年11月4日確認

では次に汚水処理人口普及率について、国土交通省のデータを元に紹介していきましょう
なおこちらも令和2年度末における値となっています

まず日本全国における汚水処理施設の処理人口は1億1,637万人であり、汚水処理人口普及率は92.1%となっています
しかし逆に言えば約990万人が汚水処理施設を利用できない状況にあるとも考えられるので、引き続き汚水処理の普及が急務だと思われます

なお各都道府県のデータとしては東京都が99.8%(全国1位)、神奈川県が98.2%(全国5位)、大阪府が98.1%(全国6位)などと、下水道普及率の時点で高い値を示していた都府県が上位にランクインしています
また下水道普及率は低かった県も、徳島県は64.6%和歌山県は67.6%などとそれなりの高い値をたたき出していました
しかしやはり都市圏に比べるとその普及率はまだまだ低く、それぞれ最下位と46位というのが現状です…

参考:「報道発表資料:令和2年度末の汚水処理人口普及状況について – 国土交通省」2021年11月4日確認

参考:「210831_令和2年度末の汚水処理人口普及状況について」2021年11月4日確認

浄化槽について

では汚水処理の普及に関する2つのデータを簡単に紹介したところで、次は汚水処理のプロセスの1つである浄化槽」についてフォーカスしていこうと思います!

浄化の基準について

まず浄化槽に限らず、汚水の浄化の基準はいかほどのものなのでしょうか?
茂木さんの考えで言うと、下水道や集落排水は国や地域が公共事業としてやっているということもあり、それなりに信用できるのではないか、とのことです

しかし浄化槽はどうでしょうか
環境省のサイトによると…、
下水道と同程度の汚水処理性能を持つ浄化槽の構造は建築基準法で定められており、正しい使い方と適正な維持管理を行えば、本来の機能を十分に発揮することができます
とのことでした

引用:「環境省【浄化槽サイト】浄化槽Q&A(回答集)」2021年11月4日確認

ここで気になる文言が「正しい使い方と適正な維持管理を行えば」という部分です
この部分ですが、少々うがった見方をすれば「正しい使い方と適正な維持管理ができていない場合、その浄化機能を十分に発揮できない」とも読み取れます

浄化槽の点検について

浄化槽の関しては「保守点検」という点検が法的に義務付けられています

これは浄化槽内の色々な装置が正しく働くかどうか、あるいはスカム(浄化槽の腐敗槽などで発生するガスによってできる分厚い層のようなもの)や汚泥の状況を定期的に確認する、という決まりです

そしてこの「保守点検」には決められた頻度があり、家庭用の小型浄化槽における点検は4か月に1回が基準となっているようです(なおこれは処理方式や処理対象人員によって異なります)
しかしその時々によって浄化部分の機能にも波が生まれるでしょうし、やはり下水道や集落排水に比べるといささか信用がおけないと考えてしまいます…

まとめ

いかがでしたか?
今回は下水処理という観点で、掃除排水が環境に与える影響について紹介をしました!

簡単にまとめると浄化槽による汚水処理で汚水処理人口普及率が上がっている地域もあるでしょうが、正直下水道や集落排水が普及している地域に比べるとあまり手放しに信用はできないでしょう
だからといって洗剤を使わない、という制限には生活水準的に問題があるため不可能です
ではどのようなことに気をつけつつ、洗剤を使えばいいのでしょうか?
その内容に関しては続きの記事で紹介しているので、是非併せてお読み下さいm(__)m

ではご精読ありがとうございました!
またお会いしましょう♪

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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