のぞみの記事

【石鹸洗濯】都道府県ごとに違う!?水の硬度と洗濯石けんの相性テスト

nishiyama
のぞみ

こんにちは、のぞみです。

みなさんはお洗濯をするとき、どんな洗濯洗剤を使っていますか?

ほとんどの方は合成洗剤を使っているのではないかと思いますが、なかには石けんを使ってお洗濯をしている!という方もいらっしゃるかと思います。

ちょっと難しいイメージがある石けん洗濯ですが、実は「水の硬度との相性」がかな〜り重要なんです!

そこで今回は、水の硬度と石けんの相性テストをやっていきたいと思います♪

ちなみに今回参‌考‌に‌し‌た‌の‌は、‌こ‌ち‌ら‌の‌茂‌木‌和‌哉‌(‌‌@motegikazuya‌‌)‌さ‌ん‌の‌YouTube‌動‌画‌で‌す!

合成洗剤と石けんの違いとは?

まずは合成洗剤と石けんの違いについて抑えておきましょう!

大手メーカーさんが作っている洗濯洗剤はほとんどが合成洗剤です。

たとえば花王さんであれば「アタック」シリーズ、ライオンさんだと「トップ」シリーズ、P&Gさんだと「ボールド」や「アリエール」シリーズなどなど、お店に行くと必ず見かける洗濯洗剤ですよね!

これらは、「合成洗剤」のカテゴリに含まれ、合成洗剤は硬度分に影響されにくいので使いやすい、という特徴があります。

反対に石けんは、水道水に含まれている硬度分に影響されやすいのが特徴です。

石けんを使ってお洗濯をしたいけれど、難しそうで諦めていた、やってみたけど挫折してしまった!というお話もよく聞きますね。

石けんは水の硬度が低い方がはたらきやすいとされています。

硬度が低いお水であれば、石けんは泡立ちが豊かになり、金属石けんカスもできにくくなります。

反対に硬度が高いと泡立ちも悪くなり、金属石けんカスはできやすくなってしまいます。

さらに金属石けんカスは衣類についてしまうと、お肌が弱い方は肌トラブルの原因にもなってしまいます……!

というように、石けんは合成洗剤よりも使いにくく、洗浄力を発揮するのが難しいんです。

なので使いやすくするために、添加剤を入れている石けんもあります。

でも正直なところ石けんを使うとなると、やっぱりできるだけ不要なものは入っていない無添加せっけんを使いたい!という方も多い気がしますね~。

ちなみに石けんのなかでも粉石けん、水石けんなどの種類があります。

合成の界面活性剤を使用しないで脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムなどの石ケン素地だけでつくった純石けん、そして純石けんでないもの、に分かれています。

また、固形の石けんは脂肪酸ナトリウム、液体の石けんは脂肪酸カリウムでできているそうですよ~♪

日本国内でも意外とバラバラ?水の硬度

石けんが上手にはたらくには、水の硬度がとっても重要になってきます。

水の硬度は水の中に含まれているミネラルの量で決まり、硬度分が少なければ軟水、多ければ硬水となります。

日本のお水は、世界的には硬度が低い方とされていますが、実は地域によっては差があって、日本国内でも意外と硬度が高いところもあるんですって!

調べてみたところ、全国の水の硬度をまとめているサイトがありました。検証テストをはじめる前にちょっと見てみましょう。

都道府県別の水道水の硬度は、こちらのブログを参考にしました!

お水専科|【都道府県別】水道水の硬度一覧

このブログによると、北海道や東北は硬度50mg/L以下と低いようですね。北陸や東海地方も低い印象です。

ちなみにわたしの住んでいる秋田県の水の硬度は30mg/Lだそうです!日本は平均60mg/Lと聞いたことがあるので、秋田県は全国平均よりもひくいんですね~。

反対に関東地方は硬度が高めです。特に千葉県は81mg/L、埼玉県は75mg/Lと関東の中でも高いようです。

関西や四国は50mg/L前後、九州沖縄も硬度は高いようですね。

沖縄県は84mg/Lと、かなり硬度が高めです!

でも長崎県や宮崎県は30台と、同じ九州でもかなりバラツキがあるようです。

ざっと見るだけでも、低いところで20mg/L、高いところで80mg/Lと日本国内でもかなりの差があります。

もちろんあくまで平均ですので、同じ都道府県でもエリアによっては硬度が変わってくるようです。

正しい硬度を計測するには測定器があればいいのかもしれませんが……なかなか用意はできませんよね。

お住まいの地域の水道局に問い合わせれば教えてくれるのでしょうか?

地域によると思うのでちょっとそこまではわかりませんが……参考までに見てもらえるといいかなと思います!

検証テストで使うもの

石けんの特徴や、お水の硬度についてわかったところで、早速検証をはじめていきましょう!今回は「水の硬度との相性」について調べていきますよ♪

5種類の硬度のお水

今回の検証テストでは、硬度が違うお水を5種類用意しました。

どれも450mずつ用意してきました。それぞれのお水についてご紹介をしていきます!

※コップに書いてある文字は、今回の検証では無関係ですので無視してくださいね~!

①硬度19mg/Lのお水

一番左にあるのは、秋田県の北部に位置する世界遺産、白神山地のお水です。

検証テストに使うのはもったいないくらい、飲みやすくておいしいお水なんですよね!

パッケージには硬度19と書いてあります。また今回の検証では関係は低いのですが、pHも7.2とあります。

②硬度50mg/Lの水

左から二番目にあるのは、我が家の水道水です。

秋田県の平均硬度は30mg/Lとのことでしたが、以前硬度測定器で計測をしたところ硬度は50mg/Lでした。

先に順番を飛ばして、右端のお水をご紹介していきますね!

⑤硬度1468mg/Lの水

一番右側にあるのは、ミネラルウォーター「コントレックス」です。

日本ではこんなに硬度が高いお水はありませんよね。

パッケージには硬度1468mg/Lと書いてあります。

そして③と④は、水道水とコントレックスを混ぜて中間の硬度のお水を作ります。

③コントレックス100ml・水道水350ml

④コントレックス200ml・水道水250ml

で作っていきたいと思います。③と④は硬度を計測していきましょう!

ちなみに硬度を測定するのに10ml使うので、③と④は460ml作っておきました。

検証に入る前に、硬度測定器を使って計っておきましょう。

計測用に10ml取り、試薬と混ぜていきます。

紫色が濃い方が硬度が高い、となるのですが……どうでしょうか?

やっぱりコントレックスが200ml入っている④の方が紫色が濃いですよね。

③コントレックス100ml・水道水350mlのお水を、硬度測定器のサンプル水と比べてみます。

300mg/Lのサンプル水よりもちょっと濃いかな?といった感じでしょうか。

④コントレックス200ml・水道水250mlを硬度測定器についているサンプル水とも比較してみましょう。

コントレックスを200ml入れた④のほうが、硬度300mg/Lのサンプル水よりも濃いですね。

残念ながらわたしの持っている硬度測定器は、硬度が300までしかわかりません……。

こまかな硬度まではわかりませんが、①~⑤で硬度がバラバラのお水を用意することができました!

洗濯石けん「アラウ」

今回の検証で使用する洗濯石けんは「アラウ」です。

「アラウ」の説明をみると、お水45リットルに対して75ml使う、と書いてあります。

お水の量を450mlにしたので「アラウ」は0.75mlになりますね。スポイトで量を測りながら入れていこうと思います!

ちなみに「アラウ」は無添加の洗濯せっけんです。液体タイプなので脂肪酸カリウムでできています!

洗濯石けんの泡だち具合は?

それでは5つの硬度が違う水に、洗濯石けん「アラウ」を入れていきましょう。

「アラウ」と計量カップにとってから、スポイトで0.75mlとり、①~⑤のお水に入れていきます。

「アラウ」を入れたら、割りばしでグルグルとかき混ぜていきます。

それでは泡立ち具合を見ていきましょう!

①硬度19mg/Lの水の泡立ち具合は?

①硬度19mg/Lのお水を割りばしでかき混ぜます。

泡立ちが確認できますね。やはり軟水ですので、石けんとの相性は良いようです。

②硬度50mg/Lの水の泡立ち具合は?

②硬度50mg/Lの水はどうでしょうか?混ぜてみると……泡立ちますが、すぐに消えていってしまう印象です。

石けんの泡立ちというよりも、かき混ぜたことでできる泡なのかもしれません。

①はかき混ぜたあと、しばらく泡が消えずに残っているのですが、明らかに②はすぐに泡が消えてしまいます。

洗濯で使うのには、ちょっと物足りないように感じます。

我が家の水道水なのに……思ったよりも泡立たなくてびっくりしています。

石けんの泡立ちは、石けんの量にも影響されます。もしかするともう少し石けんを入れたほうが、泡立ってくれるのかもしれませんね。

後ほど「アラウ」の量を少し増やして、泡立ちをチェックしてみましょう。

③コントレックス100ml・水道水350mlの水の泡立ち具合は?

③コントレックス100ml・水道水350mlをかき混ぜてみます。

③は「アラウ」を入れただけで、もう水が真っ白に濁っていますね。

かき混ぜてみると、ほとんど泡立ちません。

渦を巻くような泡がすこし出ているのですが……石けんの界面活性作用による泡とは言えなさそうです。

④コントレックス200ml・水道水250mlの水の泡立ち具合は?

④コントレックス200ml・水道水250mlはお水は真っ白に濁っていますし、しかも肉眼でわかるくらいの石けんカスができています。

かき混ぜてみても……泡立ちは少しだけですね。石けんのはたらきの泡とは言えなさそうです。

⑤硬度1468mg/L(コントレックス)の水の泡立ち具合は?

⑤硬度1468mg/Lはどうでしょうか?

割りばしで混ぜてみると、一瞬泡のようなもおのが出てきますが……ほんの一瞬です。

あまりにもすぐ消えてしまうので、石けんの界面活性作用の泡ではなさそうです。

金属石けんカス(白い濁り)のでき具合は?

つぎは水の濁り具合を見ていきましょう。

硬度が高いということは水の中にふくまれるミネラル分が多いということですから、石けんと反応した「金属石けんカス」ができやすくなります!

まずは①硬度19mg/Lの水と、②硬度50mg/Lの水をみてみましょう。

①硬度19mg/Lの水は少し濁ってはいますが、透明度はあります。

②硬度50mg/Lの水は少し白っぽくなっています。水道水でもこんなに白くなるんですね……!

つぎに③コントレックス100ml・水道水350ml、④コントレックス200ml・水道水250ml、⑤硬度1468mg/Lの水を見ていきましょう。

この3つは、石鹸カスが肉眼でわかるくらい出ています!

④と⑤は時間がたったお味噌汁のように、石けんカスが固まっています。こんなに固まっていると、絶対衣類に石けんカスがついてしまいますね……。

ちょっと並べて、濁り具合をみてみましょうか。

③コントレックス100ml・水道水350mlと、④コントレックス200ml・水道水250mlの濁り具合を比べてみましょう。

右側の④のほうが、石けんカスがたくさんできています。

石けんカスが凝集しているので、むしろ澄んでいるように見えます。でも石けんカスの量が多いのは、④のほうなんですよね。

③コントレックス100ml・水道水350mlと⑤硬度1468mg/Lのコントレックスの濁り具合を比べてみます。

⑤は石けんカスが下に溜まってきています。石けんカスの量がかなり多いことが分かりますね。

入れる洗濯石けんの量を増やしてみると?

というように、硬度300mg/Lくらいの硬水では、洗濯石けんが働いてくれないようです。

びっくりだったのが硬度50mg/Lのお水でも、石けんがあまり働かないことですよね。②硬度50mg/Lの水は、かき混ぜても泡がすぐに消えてしまいました。

もしかすると、石けんの量が足りないのかもしれませんね。

「アラウ」はお水45リットルに対して75ml使うものなので、今回はお水450ml、「アラウ」は0.75mlで検証をしましたが、少し「アラウ」の量を増やしてみましょう。

スポイトで「アラウ」を0.25mlとり、②硬度50mg/Lの水に入れます。合計は1mlになりましたね。

これを割りばしでかき混ぜてみると……泡が消えずに残ってくれています。

これくらいなら石けんの界面活性作用が働いて、洗濯にも使えそうです!

硬度50mg/Lのお水では、洗濯石けんの量は少し足りなかったんですね。

硬度50mg/Lよりも低い地域の方であれば、「アラウ」のような洗濯石けんは十分はたらいてくれそうです。

ですがもちろん、石けんの泡立ちは硬度以外のものにも影響されます。

たとえば、衣類の汚れ具合。洗濯物に汗や油汚れ、皮脂汚れがついていると、石けんははたらきが弱くなってしまいます。

硬度50mg/L以上のお水をつかうときや、汚れがたくさん付いている服を洗うときは、「アラウ」は少し多めに入れたほうがよさそうですね!そのほうが汚れ落ちが良くなります。

そうなると「たくさん入れたほうがいいんじゃない?」と思ってしまうかもしれませんが、石けんは入れすぎもNGです。

たくさんいれると、そのぶん石けんカスも多く出てきてしまいます。

今回の検証でも出てきている、水と反応してできる「金属石けんカス」だけでなく、汚れがついた衣類を洗うのであれば、皮脂汚れと反応してできる「酸性石けんカス」もでてきます。

是非お住まいの地域の水の硬度を調べてみて、ちょうどいい石けんの量を使ってくださいね♪

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は「水の硬度と洗濯石けん」について、いろんな硬度の水を用意して検証してみました!

合成洗剤にも石けんにも、それぞれメリットとデメリットがあります。

それぞれの特徴を知って、上手につかってくださいね~♪

みなさんの洗剤選びの参考になれば嬉しいです!

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。

またお会いしましょう~♪

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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